
SESで失敗する企業の共通点|発注前に知るべき注意点とは?
SESは、必要なスキルを持つエンジニアを必要な期間だけ確保できる便利な手段です。
採用が難しい時期や、急なプロジェクト増員が必要な場面では、非常に有効な選択肢になります。
一方で、SESは正しく活用しないと「思ったような人材が来ない」「開発が進まない」「契約トラブルになる」
といった失敗につながることもあります。
この記事では、SESで失敗する企業の共通点、発注前に確認すべき注意点、失敗を防ぐためのSES会社の選び方を、
企業担当者向けにわかりやすく解説します。
結論:SESで失敗する原因は「人材」よりも「発注設計」にあります
SESの失敗は、エンジニア個人のスキルだけが原因ではありません。
要件整理、契約条件、指揮命令系統、面談確認、PM・PMO体制が不十分なまま発注してしまうことで、
プロジェクト全体がうまく進まなくなるケースが多くあります。
SESで失敗する企業の共通点
1. 安さだけでSES会社を選んでしまう
SESでよくある失敗のひとつが、単価の安さだけで会社やエンジニアを選んでしまうことです。
もちろんコストは重要ですが、単価だけで判断すると、スキル不足、経験不足、コミュニケーション不足の人材がアサインされ、
結果的に開発遅延や品質低下につながる可能性があります。
- スキルシートと実務経験が合っていない
- 現場で必要な技術に対応できない
- 報告・連絡・相談が不足する
- 結果的にPMや既存メンバーの負担が増える
安いSESが必ず悪いわけではありません。
ただし、単価だけでなく「対応領域」「経験年数」「過去案件」「フォロー体制」まで確認することが重要です。
2. PM・PMO不在のままエンジニアだけ入れてしまう
SESはエンジニアを確保する手段ですが、エンジニアを入れれば自動的にプロジェクトが進むわけではありません。
要件が曖昧なまま、タスク管理や進行管理も不十分な状態でエンジニアを投入すると、
「何をどこまでやればよいのか」が不明確になり、期待した成果につながりにくくなります。
- 要件定義が曖昧
- タスクの優先順位が決まっていない
- 進捗管理をする担当者がいない
- 仕様変更の判断者がいない
- エンジニアへの依頼内容が都度変わる
特に開発が遅れている案件や、社内にITに詳しい担当者が少ない場合は、
エンジニア単体ではなく、PM・PMOを含めた体制で相談することが失敗防止につながります。
3. 指揮命令のルールを理解せず、偽装請負リスクを抱える
SES契約では、指揮命令のルールを正しく理解することが非常に重要です。
SESは一般的に準委任契約として扱われることが多く、クライアント企業がエンジニアへ直接細かい業務指示を出すと、
実態として派遣に近い運用と判断される可能性があります。
注意:
SES契約でありながら、発注企業がエンジニアに直接指揮命令を行うと、
偽装請負リスクにつながる可能性があります。
業務指示の出し方、報告ルート、契約内容は事前に整理しておくことが重要です。
SESを安全に活用するためには、契約形態だけでなく、実際の現場運用まで含めて確認する必要があります。
4. スキルシートだけで判断してしまう
SES発注で多い失敗が、スキルシートだけを見て判断してしまうことです。
スキルシートには使用技術や案件経験が記載されていますが、
実際の担当範囲、役割、技術理解の深さ、コミュニケーション力までは判断しきれません。
- 実際には補助的な作業しかしていなかった
- 経験年数はあるが、主体的な設計経験が少ない
- 技術力はあるが、チーム開発に向いていない
- 顧客折衝や報告が苦手
スキルシートはあくまで判断材料のひとつです。
面談や技術確認を通じて、プロジェクトとの相性を確認することが重要です。
5. 面談・確認不足のまま発注してしまう
急いで人材を確保したい場合でも、面談や確認を省略しすぎると失敗リスクが高まります。
特にSESでは、技術力だけでなく、現場との相性、コミュニケーション力、稼働条件、リモート対応可否などを確認しておく必要があります。
- 過去に似た案件の経験があるか
- 担当できる工程はどこまでか
- 報告・連絡の頻度に問題がないか
- 稼働開始時期と稼働時間にズレがないか
- チーム開発に対応できるか
面談は単なる形式ではなく、発注後のミスマッチを防ぐための重要なプロセスです。
SESでよくあるトラブル
開発スピードが思ったより上がらない
エンジニアを追加しても、要件整理やタスク管理が不十分な場合、開発スピードは思ったほど上がりません。
人を増やすだけでなく、進行管理の仕組みを整えることが重要です。
エンジニアのスキルが期待と違う
スキルシートの内容と実際の対応力に差があるケースもあります。
事前面談、技術確認、過去案件の確認を行うことでミスマッチを減らせます。
契約内容と現場運用がズレる
契約上はSESでも、現場では直接指示が常態化してしまうとトラブルにつながる可能性があります。
契約内容と運用ルールを事前にすり合わせることが大切です。
社内にノウハウが残らない
SES人材が契約終了後に離れると、業務知識や技術ノウハウが社内に残りにくい場合があります。
ドキュメント整備や引き継ぎルールを決めておくことが重要です。
SESで失敗しないためのチェックポイント
| チェック項目 | 確認すべき内容 |
|---|---|
| 要件整理 | 必要なスキル、担当工程、稼働期間が明確か |
| 契約条件 | 精算条件、契約期間、更新・解約条件が明確か |
| 指揮命令系統 | 業務指示のルートが整理されているか |
| スキル確認 | スキルシートだけでなく、面談や技術確認を行っているか |
| PM・PMO体制 | 進行管理や課題整理を行う担当者がいるか |
失敗しないSES会社の選び方
1. 提案スピードが早いか
SESでは、必要なタイミングで人材を確保できるかが重要です。
問い合わせ後のレスポンスが遅い会社は、稼働後のフォローも遅くなる可能性があります。
2. 対応できる人材の幅が広いか
開発エンジニアだけでなく、PM、PMO、テスター、インフラ、AI/DX領域など、
幅広い人材に対応できる会社の方が、プロジェクト状況に合わせて柔軟に提案できます。
3. 上流工程から相談できるか
SESで失敗する企業の多くは、要件整理や進行管理が不十分なまま人材だけを入れてしまいます。
そのため、エンジニア提案だけでなく、上流工程やPM・PMO支援まで相談できる会社を選ぶことが重要です。
4. コンプライアンス意識があるか
SESでは、契約形態や指揮命令のルールを理解している会社を選ぶことが大切です。
偽装請負リスクを避けるためにも、契約面・運用面の説明ができる会社を選びましょう。
SESで失敗したくない企業様へ
オーラインでは、単なるエンジニア紹介ではなく、PM・PMOを含めた上流工程からご相談可能です。
要件整理、体制設計、候補者提案、稼働後のフォローまで、プロジェクト状況に合わせて柔軟に支援します。
- PM・PMOから開発・テストまで対応
- 最短即日〜2営業日で候補者をご提案
- 400名規模のエンジニアネットワーク
- AI/DX・システム開発領域にも対応
- 上流工程から相談可能
SES発注前によくある質問
Q. SESはやめとけと言われるのはなぜですか?
SES自体が悪いわけではありません。
ただし、要件整理が不十分なまま発注したり、指揮命令のルールを理解せずに運用したりすると、
トラブルにつながることがあります。
正しく活用すれば、IT人材不足を補う有効な手段になります。
Q. SESでよくある失敗は何ですか?
安さだけで選ぶ、スキルシートだけで判断する、PM不在のままエンジニアだけ入れる、
面談確認が不足する、指揮命令ルールを理解していないといったケースが多く見られます。
Q. SES会社を選ぶときの注意点は何ですか?
提案スピード、人材の幅、上流工程への対応力、契約条件の透明性、稼働後のフォロー体制を確認しましょう。
特にPM・PMOを含めて相談できる会社は、プロジェクト全体の失敗リスクを下げやすくなります。
Q. SESで偽装請負にならないためには?
業務指示のルート、契約内容、現場での運用ルールを明確にすることが重要です。
発注企業がエンジニアに直接細かい指揮命令を出す運用は避け、SES企業の担当者を通じて業務を進める体制を整えましょう。
まとめ:SESの失敗は、発注前の準備で防げる
SESは、IT人材不足を補い、開発体制を強化するための有効な手段です。
しかし、安さだけで選んだり、PM不在のままエンジニアだけを入れたりすると、
期待した成果につながらないことがあります。
SESで失敗しないためには、要件整理、契約条件、指揮命令系統、面談確認、PM・PMO体制を事前に整えることが重要です。
オーラインでは、SES人材の提案だけでなく、PM・PMOを含めた上流工程からご相談いただけます。
「SESを活用したいが、失敗したくない」「どのような体制で発注すべきか相談したい」という企業様は、
まずはお気軽にご相談ください。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。個別の契約・法務判断については、弁護士・社会保険労務士等の専門家へご相談ください。

株式会社O-line創業者・COO / 尚美学園大学 芸術情報学部・准教授。
中小企業の売上向上・業務効率化を支援する専門家。
共同通信グループ、株式会社コアコンセプト・テクノロジー、株式会社インテージでの経験を活かし、
企業PR・AI業務改善・DX支援・Webマーケティング支援を行う。
AI導入支援、業務自動化、DXコンサルティング、企業および官公庁/自治体ブランディングを得意とする。
YouTube登録者約3万人超、MusicVideo再生回数115万回の実績あり。
海外でも注目を集める日本民謡テクノユニット「LOWBORN SOUNDSYSTEM」リーダーとしても活動。
関西テレビ「千原ジュニアの座王」「ロザンのクイズの神様・超」などのED曲を担当。
主催イベント「ギリギリシティ」は21年間で150回以上を記録。
中小企業から上場企業まで幅広く支援実績あり。
本サイトの記事は古澤彰が監修しています。